５αリダクターゼ
５αリダクターゼと言いますのは身体の中にあります酵素の１つで、電子の情報交換を行なう事から還元酵素（リダクターゼ）と言われています。この５αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型の2パターンがあり、それぞれが全然違うところにあるのです。 頭皮の構造で、５αリダクターゼⅠ型は汗や身体の中の害のある物質を外に出す皮脂腺の中に存在していて、身体中あらゆる毛に影響を与えます。 それに対して５αリダクターゼⅡ型は毛を作り出す毛乳頭と言われるところにあるので、その中でも前頭部、頭頂部などの限られた場所にしか存在していません。 つまり、５αリダクターゼⅠ型、Ⅱ型お互いに皮膚の中でも真皮と言われる厚さ２ミリ程度の場所にあって、毛の成長に大きな影響があります。 ５αリダクターゼによってＡＧＡの原因であるＤＨＴが作られる 上で説明した５αリダクターゼと男性ホルモンであるテストステロンが結びつくと同じ男性ホルモンであるジヒドロテストステロンというのが発生します。 このジヒドロテストステロン（ＤＨＴ）は、テストステロンよりも比較にならないほど強力な男性ホルモンで、アンドロゲン受容体（レセプター）と結び付きやすい特性を持っています。 それから、アンドロゲン受容体と結びつきやすくなったジヒドロテストステロンは無限にアンドロゲン受容体とつながっていくのです。 すると、ＴＧＦ－βと言われる増殖抑制因子を生み出し、毛乳頭に対して脱毛命令を出します。そして脱毛命令を受けた毛乳頭は毛母細胞の細胞分裂をストップしてしまうため、それによって髪の毛の成長が止まってしまいます。 これがＡＧＡのメカニズムであり、5αリダクターゼがその原因物質を作っています。 5αリダクターゼの活性の高さは遺伝で決定され 薄毛になるかどうかは両親からの遺伝で決まるとよく言われますが、これはほとんど間違いないです。 では、どういうものが遺伝するのかと言うと、実はこの5αリダクターゼの活性力の高さ（活動力の高さ）です。 両親において5αリダクターゼの活性力が高い場合には、まず両親（特に父親）がＡＧＡで薄毛となり、その子供（特に男性は）は高い活性力を遺伝するためにＡＧＡが発症します。これが薄毛やハゲは遺伝するの事の真相です。 恐ろしい薄毛遺伝子の正体とは、そして、残念ながらこの5αリダクターゼの活性力については高い方が優性となります。 つまり、両親の内のどちらかが高い活性力を持っていた場合、その子供は優先的に高い活性力を遺伝してしまうため、ＡＧＡが発症しやすくなるのです。
